パズル制作の裏側 第50話

【前回】パズル制作の裏側 第49話


「まっしろしろ」解き方動画、ご覧になりました?


みなさんが愛読なさっているこの『難問漢字館』を出版している「株式会社ワークス」さんでは、紙のパズル誌だけでなく、スマホのゲームアプリも出しているのですね。恥ずかしながら、私もつい最近まで知りませんでした。

 そのワークスさんのYouTubeチャンネルに、新たな動画の投稿がありました。名付けて、超上級者向け、まっしろしろ問題(表出し文字なしホワイトナンクロ)の解き方とコツ。
『難問漢字館』Vol.51のQ43の解き方(とっかかり部分)が約4分半という短い時間で、シャープかつ明瞭にまとめられています。まだご覧になっていない方は是非!

↑★スマホのカメラでこの「QRコード」を撮影しようとすると「YouTube」または「ブラウザへ移動」という案内が出てくると思うので、そちらをタップしてください。

 どなたがナレーションをしているのか、優しくわかりやすい雰囲気の喋り(注1)。ピアノの初期レッスンのような、テンポがよくリラックスさせてくれるBGM。ホワイトナンクロを説明する際に短く入る的確な効果音。まっしろしろを紹介する際の太鼓のドン!なんて歓声をあげたいくらいです。わお。数字を細かく見ていこうとする時に虫眼鏡を使って拡大して見せたり、芸が細かい。涙。

 「黒マスは連続しない」のような基本的なおさらいを忘れてないことも素敵。そう、何事も基本ですから。肯首。長年ナンクロに親しんでいる方ならば知ってるだろうけど、意外に知られていない可能性もある「御御御付」を説明する際にイラストを使用したり、アレこの具はなにかしら、豆腐と椎茸?(注2)みたいな部分も楽しい。

 「熟語の前後は黒マス」というさらなる基本を確認しつつ、ほら1つ熟語が確定できると少しずつだけど黒マスが増えてきて正統派ナンクロに近くなっていくでしょ、みたいな展開も優しい。注目すべきマスには黄色が使用されていますが、実際に色つきマーカーを使うとけっこう便利です(これについてはまた後ほど)。
 「御御御付」から「人人御中」を例に出して、そこからいったんパズル面から離れて「重ね文字の熟語」の説明に入る部分なんて超スムーズで良き展開。感激。

 そのあとにはいろいろな漢字パズルが入ったスマホアプリの紹介が続きます。小さいサイズのナンクロなんか、チェック表に入る文字がリスト化されているので、漢字パズルをやったことない人とかお子さんとかにもピッタリ。正解すると「素晴らしい!」とか「100点」みたいなポップアップが出るのも、つい嬉しくなっちゃいます。逆に間違うとバツ印が出たり、こういう遊び心、とても素敵。

 今回は紹介ばかりでホントスミマセンなんですが、最後に少しだけ。ホワイトナンクロを解く時には色つきマーカーを使うと効果があります。黒マスが確定したら、鉛筆で書くのではなく色を使う。あと、数字の並びに特徴があれば(1つおきで同じとか連続とか)別の色で。漢数字らしいとか特徴的な要素がありそうなマスもまた別の色で。四隅は黒マスでないことは基本中の基本ですが、黒マスは連続しないので「黒マスでないことが確定している」という数字もまた違う色でチェック。5色くらい使うとよいし、可能ならば10色くらいでも。ホワイトナンクロはとにかくスタンダード化させてしまうのが一番なので「この数字は絶対黒マスではない」という事実はとても大切な要素なのです。

 いやあパズルって本当にいいもんですね、などと(映像を見たので)故人の名言を思い出しながら、ではまたサヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。

編集部(注1)弊社事務スタッフです!
編集部(注2)豆腐とわかめかと(笑)。

●このコラムは、難問漢字館Vol.52に掲載されたものです。

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