パズル制作の裏側 第41話

【前回】パズル制作の裏側 第40話

続続・難問ってなに?

早速、前回に提示したパズルの解答パズル面を示すことにします。

①と②とでは、やはりずいぶん印象が違いますね。ちなみに正統派でのチェック表の数は17、ホワイトでは30に設定してあります。

さて、おさらいになりますが「1ページのホワイトを表出しをなしにして超難問にする」というお題のもと、13×13のマス目で2文字熟語の多い(あまり推奨できないマス目を使って)なるたけ表出しが多くならないよう心がけ、試験的に作成してみたのが②です(いったん正統派を作ってから①のようにホワイト化するのです)。
あまり推奨できない意味はといいますと、黒マスは右上から左下に流れるパターンがほとんど、それも2つ繋がりで階段状に長々と連なっている部分が多すぎます。6つ繋がりと5繋がりが2つずつ、4繋がりが4つあります。推奨されるのは実は「3つ繋がり」なのです(2つ繋がりだと無理がかかる場合があるのですが、実際にはそこそこ多用しています)。
さらに細かく分析します。このパズル面で使用されている熟語は総数で91。4文字熟語が6、3文字熟語が14、つまり2文字熟語が71もあります。
『ナンクロ漢字館』で以前作成した13×13のパズルを例にしますと、そこで使用されていた熟語総数は77でした。7文字熟語が1、4文字熟語が6、3文字熟語が22、つまり2文字熟語はたったの48。かなり違いますね。ちなみにホワイト化する前の正統派状態でのチェック表の数は28で、こちらも今回の17とはかなりの差があります(あ、これもまたちなみになんですが、黒マスの数は両者とも52で違いはありませんでした。これは今回ソウナノカ意外、と発見したことのひとつです)。
さらなる考察は次号以降に回すとして(私自身かなり勉強になっています)、編集さんとのやりとりで、今号のQ43を表出しを一切なしにした「超難問」ホワイトナンクロにしてみました。そう、2ページ(20×25のパズル面)なら、それが可能なのです。それらも含めて、次号でまた。

●このコラムは、難問漢字館Vol.43に掲載されたものです。

【次回】パズル制作の裏側 第42話

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